リーゼ・マイトナーさんの甥、オットー・フリッシュさんの自伝に出てくる科学者(17)4つの数字を見るとその関係を式に表せる能力者:J・バルマーさん

▼元素を燃やして生じる炎を分光器にかけると固有の線スペクトルが現れる。水素原子は4本の線スペクトルを持つ。
▼「バルマーの自慢は、どんな4つの数が与えられても、その数を結び付ける数式を見つけ出すこと」(p.28)だったので、バルマーさんの友達が、水素原子の4つの線スペクトルの波長をバルマーさんに見せたところ、バルマーさんは関係式を導き出した。そして1885年に発表した。だが「誰もそこに物理的な意味を見出せず、単なる偶然の一致に留まっていた」(p.28)
▼しかし、原子モデルを追求していたニールス・ボーアさんがバルマーさんの式に出会った時、「全てがはっきりした」(p.28)。1913年、水素原子に関する論文を発表し量子力学の扉を開く。残念なことに、この時、バルマーさんは亡くなっている。

ヨハン・バルマー Johann Balmer 1825-1898
1825年、スイスのラウゼン生まれ。父は裁判官。
教育
数学が得意だったので、カールスルーエ大学、ベルリン大学で数学を専攻。
1849年(24才)バーゼル大学で博士。サイクロイドの研究。
活動
バーゼルの女子校の教師。バーゼル大学でも講義。
1868年(43才)結婚。
1885年(60才)水素原子の線スペクトルを記述する実験式を発表
1898年(73才)スイスのバーゼルで死去。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%82%B3%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%BC

※オットー・フリッシュ著 松田文夫訳「何と少ししか覚えていないことだろう-原子と戦争の時代を生きて-」吉岡書店、2003年。